新・紋章の謎 ルナティックプレイ記

□8章 ソウルフル・ブリッジ
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ドーガ「…ん、お前はノルン」

ノルン「あ、ドーガさん。こんにちは」

ドーガ「何か熱心に書いているが…
何を書いているんだ?」

ノルン「この軍の人たちの分析です」

ドーガ「分析…」

ノルン「はい。この軍の人達は、一人一人個性があります。
その個性は、何か強さに関連してるのではないか。
そう思って、個性と強さの関連性を分析してるんです」

ドーガ「ほう…なるほど」

ノルン「で、今分析してる個性は、
『髪の毛の色』についてです。」

ドーガ「?」

ノルン「まずは、これを見てください。」


青…マルス シーダ オージェ マリーシア カチュア カシム バーツ リカード
黄…ウォレン シーザ オグマ アラン ユミナ ユベロ シリウス
赤…ジュリアン マチス ラディ
ピンク…セシル ノルン フィーナ
緑…ルーク ライアン ゴードン ドーガ パオラ
黒…アテナ フレイ ナバール
茶…ロディ マジ リンダ サジ サムトー

ドーガ「ほう…髪の色別の表か。
上手く分けたな」

ノルン「ここで分かるのは、青とピンク色の髪に
使える一軍キャラが集まっているという事です。
青なんかカシムさんとリカードさん以外全員一軍じゃないですか」

ドーガ「なるほどな。面白いな…
こういう分析もたまには良いかもしれん」

ノルン「あとピンクの髪の女性もかなり使える人集中してますよね。
まあ、私は二軍ですけど。
セシルさんとフィーナさんは使える方々です」

ドーガ「そうだな…」

ノルン「他は割と平均的ですね。
使えるユニットと使えないユニットがちらほら。
ただ、緑は使えるユニット多いですけどね。ルーク、パオラさん、ライアンと」

ドーガ「それは遠まわしに俺の事を馬鹿にしているのか?」

ノルン「だってドーガさん、ルナだと
1章の蛮族の銀の斧追撃で死んじゃうでしょ?」

ドーガ「…さりげなく物凄く酷い事言うな…
気にしてるのに…」



8章 ソウルフル・ブリッジ



―――――
クライネ『アイネ、なんかプレゼントちょうだい』

カタリナ『へ?』

クライネ『急になんか欲しくなったのよ。今日』

カタリナ『欲しい…ですか?今日何かありましたっけ』

クライネ『今日が私の誕生日なの!欲しいの!』

カタリナ『た、誕生日って…わ、分かりました。
何か、プレゼントになるものは…』

クライネ『ポテチとか差し出したら殴るわよ』

カタリナ『ぎくっ…え、どんなものが良いですか?』

クライネ『きれいなもの!』

カタリナ『う、うーん…きれい…ですか…』

クライネ『早く持って来なさいよ。
いつも頑張る私に何かあげるくらいはしてもらわないと』

カタリナ『あ、そうだ!杖といったら!』

クライネ『何?』

カタリナ『これがありました!ガラスの杖です!綺麗でしょ?』

クライネ『だーっ!!!』

カタリナ『え?』

クライネ『あんたねぇ、それは杖使えない私への当てつけ!?
あのね、私アーチャー!アーチャーなの!』

カタリナ『で、でも、綺麗ですよ?』

クライネ『透き通ってるだけじゃない!せめてガラスの弓にしなさい!』

カタリナ『うーん…今、ガラスの弓は持っていません…』

クライネ『ふん、贈り物の一つも用意できないなんて、本当に役立たずね』

カタリナ『えーっと…綺麗なもの…』

クライネ『あーもう、めんどくさい。
美しいものとか、美味しいものとか、
なんかあるでしょ!さっさと出しなさい!』

カタリナ『あ、美味しいものなら…』

クライネ『コンソメ味のポテチに手を突っ込むなーっ!!』

カタリナ『え、嫌いですか?』

クライネ『嫌いとかそういう問題じゃない!!
プレゼントがポテチだったらあんた友達なくすわよ!!』

カタリナ『元々いないので大丈夫です』

クライネ『そりゃそうだけど!
もっとマシなものはないの!食べ物ならせめて、
あの『高級料理店ミシェラン』で出されてる料理くらいのものがないと!』

カタリナ『えっ、あんなに高価な料理は…』

クライネ『イライラ』

カタリナ『あっ、そうだ、美しいものならあります!』

クライネ『なによ、あるならさっさと見せなさい』

カタリナ『これ、
クライネが前から欲しがってたBL本です』

クライネ『何!!?あんたこれをどこで手に入れたの!?』

カタリナ『夏コミで買ってきました

クライネ『あ、あんた…
よくあんな人ばっかりの場所に…』

カタリナ『大丈夫です。
ノルダの市場ではもっと押し合いへしあいだったんです。あれに比べれば…』

クライネ『まさか
奴隷市場での扱いが夏コミに活きるなんて…』

カタリナ『最初からこれを出せば良かった。
クライネ、いつもこれを美しいって言ってたから』

クライネ『あ、あのね!そんな大きい声で言わないの!
部下に示しがつかないでしょ!』

カタリナ『え、そうなんですか?』

クライネ『アンタは幸せ者よね…』

カタリナ『とりあえず、このBL本と、
他にも女性向けと言われている本を一杯買ってきました』

クライネ『ごふっ…こ、これは、なかなか…』

カタリナ『…これじゃ、駄目ですか?』

クライネ『ふ、ふん。まあ、アンタにしてはなかなか良くやったわ』

カタリナ『ほ、褒められた…
クライネに褒められた…』

クライネ『そ、それじゃあお返しと言ってはなんだけど、
これを…あげる』

カタリナ『?これは…ビーズの…腕輪?』

クライネ『そう。
あ、あたしの部屋に偶然あったから、持ってきたのよ』

カタリナ『ありがとう!クライネ… …嬉しい…』

クライネ『…あんたも、私と同じ誕生日にしてあげる』

カタリナ『え…?』

クライネ『き、聞こえなかったの!?
同じ誕生日にしてあげるって言ってんのよ!』

カタリナ『…!本当に?』

クライネ『そ、そうよ。
ま、まあ、誕生日があったら、
定期的にものをねだる理由にもなるし、色々と都合が良いし』

カタリナ『でも、クライネは誕生日なんかなくても物をねだる気が…』

クライネ『う、うるさいっ!悪かったわね!
とにかく、私が同じ誕生日にしたげるって言ってるんだからね!感謝しなさい!』

カタリナ『はい。とても感謝しています…クライネ。』

クライネ『…わ、私は次の仕事があるから。
あんたと違って暇じゃないのよ。
じゃあね。あんたも精々、クズなりに頑張りなさいよ』

カタリナ『はい!頑張ります…!』


―――


ローロー「…へえ、そんな事が」

カタリナ「はい。何年も前の話です。
懐かしいです…
まだ、クライネがアーチャーだった時代です」

ローロー「あいつのアーチャー時代…
想像がつかんな」

カタリナ「あとちょうど二ヶ月で、
今年もその誕生日が来るんです。」

ローロー「ふーん…
クライネがまだツンデレだった時代だな…
今じゃツンしかないからな…」

カタリナ「懐かしいな…あれから毎年、
私は夏コミに行かされてBL本をたくさん買わされたんです…」

ローロー「お前もお前で大変だよな…」

カタリナ「…でも最近、私がニートになっちゃったせいで、
クライネが私にかまってくれません。
今年は、一緒に誕生日を迎えられるでしょうか…」

ローロー「ま、あいつはああ見えて恥ずかしがりだからな。
なんか理由つけて、結局お前と誕生日を祝いたいんじゃないか」

カタリナ「そうだと良いのですが」

ローロー「あー、俺にも誕生日あったら良かったな。ウキキ」

カタリナ「じゃあ、今日がローローの誕生日ならどうでしょう?」

ローロー「いきなりだなオイ」

カタリナ「いいんじゃないでしょうか」

ローロー「でも、プレゼントとか用意してないだろ」

カタリナ「あ…そうですね、
うーん。来月くらいで良いですか?」

ローロー「来月ね、分かった。楽しみにしてるぜ、ウキキ」


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