新・紋章の謎 ルナティックプレイ記

□4章 喜びと悲しみと
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ルーク「ちょ…っ、おい、待てってオージェ!」

オージェ「何?」

ルーク「お、おい、訓練厳しすぎるぞ…
なんだ、お前いっつもこんな訓練してんのか?」

オージェ「ふっふ、まあオスティアにいた頃は
バースさんにこれくらいさせられていたよ」

アンナ「アンタ本当にエレブのオージェって事にしちゃえば?

オージェ「ほら、これくらいでヒーハー言わないで。
もっと訓練しよう!
引きずってでも連れて行く」

ルーク「やーめーてー…」

アンナ「アンタにしては珍しく訓練するじゃない。
この場合ルークとオージェ、どっちにも言える事だけど」

オージェ「はい!ルーク君は、神成長を繰り返しており、
現在の軍の中で恐らく最も期待できる人材。
だったら訓練くらいしてあげないとね!と思いまして」

アンナ「あんたにもそういう思考はあったのねー」

オージェ「とーぜんです!
いっつもカタリナたんの事考えてるわけじゃありません!」

アンナ「そんな事は聞いてないのよー。」

ルーク「ちょ、そろそろ休憩にしようぜ?な?」

オージェ「うーん、まあそうしようか」

ルーク「よっしゃー!」




オージェ「…ふぅ、疲れた」

アラン「ん、君は確かオージェ…
マルス様の近衛騎士だったな」

オージェ「あ、病の聖騎士さん」

アンナ「こらこら、そんな口聞かないのー。
ルナティックだとドラゴンにしてちょっとは役立ってるんだから」

オージェ「はーい、アランさん、
貴方のような人と戦える事を光栄に思ってまーす


アンナ「やる気ないわねー…」


アラン「…げほ!ごほ!」

オージェ「だ、大丈夫ですか?」

アラン「ああ、少し持病の発作が起きただけだ…」

オージェ「そうですか…
ジェイガン様といい、ウチはパラディン様が頼りないな…」

アンナ「最近はゼトさんとかやけに性能良いパラディンが多いけどねー」


―――
オージェ「…さて、じゃあそろそろ戦いに向かいますか?」

アンナ「あらー今回ってどんな話だったかしらー。センセー忘れちゃったー」

オージェ「それくらい覚えといてくださいよ…
ウェンデル先生の村に行くんです。ですが、このあたりはマケドニア・バイキングとか
色々いるらしくて大変なんだそうです」

アンナ「へー、好きなだけいただけるのねー」

オージェ「言うだろうと思ってましたけど、
そのバイキングじゃないですよ」

アンナ「増援の蛮族さんを好きなだけ経験値に出来るって意味なら同じよー」

オージェ「それは10章外伝で言って下さい…」

アンナ「あー、あの外伝ね。
そもそも10章まで行けるのかしらねー、この軍でー」

オージェ「不吉な事言わないで下さいよ…」

アンナ「アンタは行けると思う?」

オージェ「行ってやるです!何としても!
10章外伝なんてただの通過点です!」

アンナ「おお、言うわねー」

オージェ「最終目的はカタリナさんの待つ
16章外伝ですから!」

アンナ「そこ最終目的かよ。
アカネイア救えよ

オージェ「カタリナさん!
待っててね!もうすぐ会いに行くからね!!






4章 喜びと悲しみと



―――

カタリナ「はっ… …何でしょう…
…何か急に寒気がしてきました…
…嫌な目覚め…」




カタリナ「おはようございます…」

ローロー「ウキキ、おはよー」

カタリナ「…なんだか静かですね」

ローロー「あー、
今日はクライネの奴どっかに行ってるからねー」

カタリナ「…そうですか」

ローロー「…しかし、大丈夫だったのか?
昨日、いくら罰とはいえ、
外にダンボールで寝かされてたんだろ?
どこのホームレスだよ…」

カタリナ「…まあ、
そういうのは慣れてるので。
ダンボールくれただけありがたいと思ってます」

ローロー「お前変なとこで図太いよな…」

カタリナ「前、ノルダの噴水前で寝てたら、
馬に蹴られて起きた事があります…
あれは痛かったです」

ローロー「最悪の目覚めじゃねーか…」

カタリナ「あれに比べれば、
昨日くらいの寒さなら耐えられます」

ローロー「…そうか、
なんか変なとこだけ強い子に育ったなー…
オイラなんか冬場に外出るだけでも寒く感じるのに…」

カタリナ「寒さなんて…私がブリザーの魔道書間違って使って
部屋が凍りついた時以来あまり感じなくなりました」

ローロー「…意外とドジっ子なのな」

カタリナ「はい…要領が悪くて…
それもあって昔から苦労してきました」

ローロー「そっかー。
じゃあお前は掃除係とかには向かないな」

カタリナ「埃浴びるだけで役に立たないと思います…」

ローロー「だよなー。
クライネも、掃除なんて絶対嫌だって言うし、
だから今までしぶしぶオイラ達が全部家事やってきたんだけどね」

カタリナ「ローローは潔癖症ですもんね」

ローロー「潔癖症…なのかねえ」

カタリナ「顔汚したくないから仮面かぶってるんでしょう?」

ローロー「ウキキ、お前、そりゃただのナルシストだ」

カタリナ「ふふ…それもそうですね」

ローロー「でだ、昨日ウチに掃除係を雇ったんだよ」

カタリナ「掃除係?誰ですか?」



ダロス「ダロスです!本日からこのみなし子センターの掃除係になりました!」

ローロー「オイラが2章で言った
あの名称が正式になってる
みたいだな…」

ダロス「ローロー様!
おいら精一杯働きますので、よろしくお願いします!」

ローロー「あいあい。それじゃまず、
ここで働く者は皆、おいらの兄弟だ。分かるか?」

ダロス「皆、兄弟なのですか?」

ローロー「あー、まあそうだ。
で、ここで働くからには、この仮面をつけてもらう」

ダロス「ほう…これは…変わった仮面で…
ああっ、いやいや!とても素晴らしい仮面ですね!」

ローロー「無理はしなくていい…とりあえずつけてみろ」

ダロス「はいっ…」

カタリナ「そんな事したら、ローローの兄弟と
ダロスさんの区別がつかないんじゃないですか?」

ローロー「まあ、良いんだよ。それに、おいらがこいつを雇ったのは
エレミヤ様には秘密だからな。バレたら困る。」

カタリナ「そうなんですか…」

ダロス「かぶりました!どうです!?」

ローロー「おー、似合ってる似合ってる」

カタリナ(…どんな感じなんだろう…
私も今度かぶってみようかな…)

ダロス「ありがたきお言葉!」

ローロー「んじゃ、早速。
とりあえず向こうの図書室、
最近めっきり掃除してないから埃が溜まっててね、ピカピカにしといてくれ」

ダロス「ピカピカ…?どれくらいですか?」

ローロー「おいらがピカピカだと判断するまでだ」

ダロス「はいっ!分かりました!!」



カタリナ「ダロスさん、良い人ですね」

ローロー「ウキキ、まあ、
めしが一人分増えるが、それくらいはなんとかなる」

カタリナ「私もおなかすきました…」

ローロー「朝飯は今芋くらいしかないぞー」

カタリナ「…なんか、懐かしいです。
昔、アリティア騎士団に入る為の訓練の時、
ルークがプリン取られて怒ってた事があって」

ローロー「ん?ああ、それおいらが食べたんだよ」

カタリナ「ええ!?ローロー…
あの時そんな事していたんですか?」

ローロー「いやいや、もちろん本来の目的は果たしたけどね。
まあついでに、プリンくらい食べてやろうかなーって」

カタリナ「…変な事しますね」

ローロー「ウキキ、おいら達は変な奴だからねー」

カタリナ「…本当に…懐かしいです…」

ローロー「…そうか」

カタリナ「…あの…ローロー。
あなたにだけは、言っておきたい事があります」

ローロー「…大体分かる」

カタリナ「え?」

ローロー「情が移ったんだろ?」

カタリナ「情…というか…その…」

ローロー「何年お前と一緒に暮らしてきたと思ってるんだ」

カタリナ「…」

ローロー「アイネの気持ちは分かるぞ。
クライネとかエレミヤ様とか…お前友人に恵まれなかったもんな。
そんなお前が、あんな…
少々変態は居るが、
いい奴ばっかりのところに行って、情が移らないはずがない」

カタリナ「…」

ローロー「お前はマルスを殺したくないんだろ?」

カタリナ「そうではありません

ローロー「あり?そうなの?
随分きっぱり言うな…

カタリナ「…」

ローロー「…なんだ、
あいつらの中に気になる奴でもいるのか」

カタリナ「!気になる、と言いますか…」

ローロー「いやいや、おいらくらいとしか男と話した事ないお前じゃなぁ、
そういう奴が出るのは当然だと思う。
だが、今のおいら達の立場上、
お前の願いを叶えるのは無理だ。それは分かるな?」

カタリナ「はい。分かっています。
ただ、それをローローには知っておいて欲しかったんです」

ローロー「ウキキ、いつの間にかおいら悩み相談役にもなってたんだなー」

カタリナ「…」

ローロー「まあ、なんだ。今までそんな素振りはあったけど、
やっぱ本当に向こうに情が移ってたんだな。話してくれてありがとう」

カタリナ「…」

ローロー「…しかし、マルス達を殺さない事は出来ない。
だから…せめて、おいらとクライネで、奴らを殺る。
アイネは、待ってろ。お前は暗殺には向いてないんだ」

カタリナ「…」

ローロー「…さーて、小難しい話はここまでにして、朝飯にすっかー」

カタリナ(…本当に懐かしいな…
騎士団の皆さん…ルーク、セシル、オージェ、ライアン…
…ロディは、元気でしょうか…)



―――

ロディ「…元気だよな、お前ら…」

ルーク「お前らなー!堂々と軍の中でデートすんのやめろ!」

セシル「いいじゃなーい。
私達は姉弟なんだもん、ねー」

ライアン「ぼ、僕は一応ルークさんが怒るのでやめとこうと言ったんですが…」

ルーク「こっちはむなしくなるんだよ!
色んな子に声かけてんのに誰も返事してくれないんだ!」

セシル「それはあんたが悪いんでしょ!
私達関係ないじゃない!」

ルーク「なんだと!?」

ロディ「…よくもまあ、
堂々と軍の中で喧嘩できるな…」

ルーク「ったく、行こうぜロディ」

ロディ「ああ…」


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