Novel-Short

□後日談
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日本でのツアーを終えてすぐ韓国に帰り、またすぐ台湾に渡って、また韓国に帰って…と忙しい日々を送っていたトンバンシンギ。
季節も春から夏に移った頃、新曲発売に向けて再び日本での仕事が増えてきた。

「あー…この部屋ひっさしぶり!」

年に何回かしか使わないとは言え、ホテルと違ってやっぱり宿舎は落ち着くなぁ。
ソファにどっかと座り込み、早くもくつろぎモードな俺。
とは正反対に、真っ直ぐ自分の部屋に行ったかと思えばリビングに戻って来て何故か指差し確認したりキッチンをチェックしたり、素早い動作であちこち歩き回るチャンミン。

「何してんだ?チャンミナ」

今朝日本に着いて、そのまま仕事一本こなしてきたから疲れてるだろ?
せっかく今日はもうオフなんだからゆっくりすればいいのに。

「ヒョン」

「なに?」

「この後の予定は?」

「ん?特に無いよ」

そう言ったら小さく舌打ちが聞こえた気がするのはきっと俺の空耳だろう。

「あの、ヒョン。勝手に決めて申し訳ないんですが、これから友人が来ることになってるんです。でも僕の部屋に通しますから気にしないで下さい」

「ああそう。わかった俺が部屋にいてもいいし」

宿舎に入れるなんて珍しいなと思いつつ、チャンミンの日本の友達に俺は内心で興味津々。
芸能人?一般人?
兄としてちゃんと挨拶はしといた方がいいよな、うん。

――ピンポーン――

そうこうしてるうちにインターフォンが鳴り。

「はい、今開けます。エレベーターで上がって来て下さい」

そのまま出迎えに行ったチャンミンをソファから見送る。
どんな奴が現れるんだろうとワクワクしながら待っていた俺の予想は、訪問者の姿を確認するまでもなく裏切られた。

「おじゃまします」

だって男だと信じて疑ってなかったのに、玄関からドアの開く音と共に聞こえてきたのは女性の声だったから。

え、女の子?
えっ、もしかしてチャンミンの彼女??
えっっ、俺どうするべき!??


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