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□ 空 と 雲
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「綱吉!!!」
ぐるりとボスの部屋を見るが、あの子の姿はなかった。
ボスの部屋には誰も居ない..
「‥‥‥チッ」
六道骸が言っていた事は本当だった。
あの子らしく、日当たりの良さそうな
ボスの部屋には、静けさしかない
本当に彼は自分の仕事と僕の仕事をやっていた。
机の上に置いてある書類を一つ一つ見ていくけど、手がかりが掴めない
苛立つ。
僕の仕事を一人で終わらせようとしたり
離れていったり
自分の足跡さえも消してしまう君が....
ふと、哲に言われた言葉を思い出した。
「恭さん、一部のボンゴレの傘下のほうで
沢田の賞金首が‥」
そう言えば、まだあのファミリーを‥
君を賞金首にされたマフィアを倒していなかったな、
‥‥‥‥‥?
‥まだ‥‥‥‥倒してない?
一滴の冷や汗が流れた。
僕は綱吉の敵は全て倒してきたけど、
まだ、あのマフィアだけが残っている。
もしかしたら、綱吉を敵かも知れない
すぐに携帯を出して哲に連絡をした。
今日の仕事がないから、すぐに来るだろう
「綱吉、今から行くから‥」
誰もいなくなったボスの部屋に
そう言って、部屋を後にした。