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□ 空 と 雲
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「雲雀さん、付き合って下さい」

「良いよ」

「雲雀さん、好きです」

「、ん」

いつも俺の一方通行
先に歩く貴方と後に歩く俺


絶対に埋まる事のない五メートルの距離


それでも貴方を求める
それでも貴方と一緒に居たい‥から


敵のアジトは暗い廃墟のような洋館だった

「うわぁ、...」

「クフフ、怖じけづきましたか?」

「いや...如何にも悪者が居そうだからさ」
「..その悪者の頂点が貴方でしょう?」

「..まぁ、ね、行ってきます」


骸に軽く手を振って
俺は洋館の中に入った

「(すごい臭いだなぁ‥)」

薄暗いロビーに入ると、薬品の独特の
臭いが漂う


今まで戦っていた敵も、
こんな臭いがしていたから珍しい事
じゃないけれど


この臭いには一生慣れそうにもない‥

ぞろぞろと出てくる敵に
よく此処に居られるなぁと
他人事に思えてしまう

グローブを嵌めて、気を取り直し
襲って来る敵を片っ端から倒す

“うん、まぁ‥強くない”


リボーンに鍛えてもらった?成果だ
敵が弱いと感じてしまう自分に
我ながら最低だと感じてしまう

そう、ここまでは全て計算どうりだった


 
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