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□ 空 と 雲
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俺は貴方を愛しています
でも、貴方はそれに
答えてくれないんですね
まるで俺の片思いみたいで
寂しいです
「骸、愛ってなに?」
「いきなり何ですか‥?」
窓の外を見ながら呟くと、
呆れた声が返ってきた
「俺には分からなくなったんだよ
昔までは分かっていたはずなのに‥」
「馬鹿ですね、」
「‥‥、」
溜息混じりに馬鹿と言われた
‥やっぱり俺が骸に聞くのが馬鹿だった
もう絶対骸には相談しないと心の中で
誓うと、
優しい手が俺の頭を撫でてくれた
壊れないように優しく撫でてくれる骸に
目元がじわりと熱くなる
「貴方は愛し方は知っているのに..」
“僕にすれば愛してあげれたのに‥”
そう骸が呟いた声は多分俺の空耳だろう‥