短編

□Trick and treat
3ページ/6ページ

水鏡が足を止めた。
場所は森の奥の洋館の目の前。

後ろから二人の男女が現れる。
水鏡は気付かないかのように振り返らない。

「幻想の催眠に溺れさせたままで良い」

男がそう言う。

女が後ろから水鏡に目隠しをする。
これには抵抗をみせ、目隠しを外そうとしたが、

「目隠しを外しちゃ面白くないでしょ」

この言葉で外そうとした手を下ろした。

「足元ご注意。その手は私が引くから」

男がそう言い、洋館の中へと連れられた。


長い廊下を渡り、三人はある一つの部屋に着く。

その中に入ってから二人が言う。

『その身を今すぐに委ねなさい。さぁ』

その言葉で水鏡は地面に崩れ落ちた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ