小説
□哀しき愛の唄
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5:眠れる森の美女
目覚めなければいいとさえ思ったの
一人ぼっちの私は永遠の眠りについて現実から目を背けられると思ったの
なのにどうして?
どうして今私の瞳は開いているの?
どうして泣いているあなたの顔が見えるの?
何故そんなに泣いているの
何故そんなに傷だらけなの
あぁそうなのね
眠っている間夢を見ていたの
優しい誰かが私の頬に触れ
私の名前を呼ぶとてもとても幸福な夢を見ていたの
やっと今わかったわ
あなただったのね
起こしたあなたを恨んだ私をどうか許して
私は一人じゃなかったのね
あなたがいつも居てくれたのね
気付かずにいた私を許して
これからはずっと一緒よ
もう二度と離れない
あなたは私のもの
私はあなたのもの
そうして二人いつまでも幸せに暮らしましょう