☆
□逃がさない。
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いつからだっただろう。
こんな薮くんになったのは、
薮くんと付き合ってもう03ヶ月が経つ。
アジアツアーも終わり休みがやっと入った。三日間オフだったから、山田と買い物に行くことになった。山田との買い物は洋服を買い某Cafeによりアジアツアーのことを会話していた。
『いや〜、マジ凄かったな』
「日本人も多かったよね(笑)」
プルルルル-プルルルル-
プレイリストを見ると、
【薮宏太】の文字。
山田にでないの?と聞かれたが今は山田との買い物だからと言い出なかった。
山田とCafeを出ると雨が降っていた。
この時期の雨はシムシムする。あー俺傘持ってねーよ。と言う山田に俺も、と返事をした。
山田と駅で別れ薮くんに電話しようと携帯を見ると着信履歴10件にメールで家に来ての文字。いつもの、普段の薮くんからじゃこんなのは有り得ない。だから雨に濡れながら薮くんの家まで足を早めた。
インターホンを鳴らすと薮くんに入ってとインターホンで言われたので、部屋にお邪魔した。
『薮くん…?どうしたの……?』
「大ちゃん…」
薮くんは後ろから俺をぎゅっと抱き締めてきた。どうしたの?と言う前に薮くんから話しかけてきた。
『ねぇ…今日どこにいたの?俺の電話無視してさ』
「やっ…山田と買い物してた」
『へー…山田と。俺のこと嫌いなの?大ちゃん』
「嫌いなわけっ!」
『だったら山田となんて買い物行くなよ。俺がいんだろ?取材以外山田と話すな』
「ちょっ…薮くん…?何かあったの?」
『人の話し聞いてんの?山田と話したらどうなるか想像付くよね?』
「でも……」
薮くんは俺の顔を手でくいっと上げでもじゃない…でしょ?と良いキスをした。深く深く。いつもと違うキスだった。
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