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□My everything
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外を見れば雨
今日の天気予報は曇りのち雨。予測的中。そんな中俺は伊野尾に電話した。昨日あいつからの電話に出れなかったからだ…電話をしたら伊野尾は今すぐ薮の家に行くとだけいい電話をぶち切った。
キレてるんだか泣いてたんだかあやふやだった。
そうこうしているうちに家のインターホンが鳴った。
『伊野尾』
「薮、シャワー浴びさせて」
『は?』
「雨で濡れたの。気持ち悪いから浴びたい」
『あ…ああ。』
そう言うと伊野尾は浴室に向かい、シャワーを浴びた。伊野尾の服を乾かすためハンガーにズボンとインナーをかけた。
伊野尾の着るもの…仕方ないけどジャージにTシャツだよな、伊野尾が出たら着替えられるように浴室に置いといた。
シャワーを浴びて20分後。伊野尾は俺の服を着ながら少し悲しい顔をしていた
『ごめん、昨日電話…』
「どうせ大ちゃんと飲んでたんでしょ」
『ごめん…』
「別に」
やはり伊野尾は少し、いや。相当怒っている。
そんな伊野尾が可愛いと思ってしまう俺は可笑しいのだろうか。
『ごめん…』
謝り伊野尾を抱きしめる。
伊野尾は俺より少し体格がいい。54kgで178cmの俺に比べれば、
いつもなら怒るくせに伊野尾は涙を流した。
相当悲しませていたんだと、そこで気づく。
『伊野…尾?』
「馬鹿薮」
『ちゅー、する?』
「馬鹿っ///」
唇が触れるくらいのキス
でも伊野尾は我慢が出来なかったみたい。舌を入れると伊野尾はしっかり応えた。
耳元で好きと囁くと伊野尾は抱きついてきた。それが可愛い
愛しいのだ
『ね…薮』
「ん?」
『好き…』
「俺も、」
『ぎゅうっとして?いっぱいいっぱい抱きしめて?いっぱいいっぱいちゅーして?俺ね、薮がだいすっ―…
可愛い過ぎる
『分かったから…泣くなよ。すげぇ愛してんだからさ』
「やぶ…やぶっ…」
『大好きだから…』
「ふぇっ…やぶぅ…」
伊野尾が泣き止むまでずっと何も言わずにぎゅうっと抱きしめていた。
泣き止んだ頃には雨が上がっていた
可愛い可愛い伊野尾は、くしゅん!と小さなくしゃみ。
髪が濡れたままだったから風邪を引いたのかもしれない。髪を乾かすためにドライヤーを持ってきて乾かしてやった。
『やぶ…?』
「伊野尾が…可愛すぎて抱きしめてたくなった…」
『薮だって可愛いよ?そのふにゃ笑顔とか』
「馬鹿、」
普通のカップルの会話
伊野尾の全てをもっと俺にちょうだい?
沢山、沢山愛してあげるから
でも伊野尾が汚れてしまうかもしれない。そう考えると何も出来なくなる。
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