□愛人ーコイビトー
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雨の日
何故か外に出たくなった。

ザアザアと大粒な雨が降り注ぐ。

透明な100円傘を差して、誰もいない道をとぼとぼと歩く。

なんとなく、何も考えないでいられる。
どうして外に出たかも分からない









何も考えずに歩いていたら右ポケットに入ってる携帯がブーブーとなった

携帯を手に取り、開くと【八乙女光】の文字








『もしもし、光?』

「うん。薮」

『何?コンサートの企画か何か?』

「いや、違う」

『じゃあ何?』

「あの…その…会いたい」

『は…?つい02日前に会ったじゃん』

「会いたいの!待ってるから」












ブチッ











会いたい。

それが言いたくて電話してきた
それだけで愛しいと想うのは可笑しい?



今、財布を持ち合わせていないから家に一旦帰ることにした。
帰る時に、光を少しいじめてやろうと考え実行する。





それは簡単。
会いたいと言った今
少し、いや03・04時間遅れていこう

その方がもっと可愛い光が見れる





『そーいやぁ、高木がコレを光に渡してって言ってたっけ?』





部屋にいた時に、思い出した。

高木のコレとはコンサートで自分のソロで何をどうするかという企画の紙。

わざわざ高木は紙に書いた



ってか何故俺に渡したんだ?




そんな疑問を浮かべながら家を出た。












まだ降り続く雨

確か今日はTVの天気予報で一日中雨と言っていた気がする。
まぁたまに降る雨も嫌いじゃない


ああ、確か伊野尾はたまにの雨も嫌いだっけ



前に言っていた気がする。











ゆっくりとぼとぼ散歩のように歩いていたら02時間も歩いていた

だって02駅歩いたから


少し光のことを忘れていた―…






























































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