小十郎短編
□贈り物
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洸姫は小十郎に贈り物をしようと思ったが、何を贈れば喜んでくれるのか迷っていた。
暫く考えた後。
日頃、使って貰えそうなものをと思い、筆を贈ることにした。
洸姫が外に出ることを好まない小十郎のため、ひとり内緒で城下町まで行くのは止めて、五右衛門に頼んで筆を買ってきてもらうことにした。
洸姫は贈り物を持って、小十郎の執務室に行った。
「小十郎、入ってもよろしいですか?」
「どうぞ、洸姫様。」
洸姫は小十郎の部屋の中に入っていくと、小十郎の前に座った。
「どうされたのですか?洸姫様。」
いつもと様子が違う洸姫に小十郎はそっと声をかける。