黒バス
□Surely immortality is impossible
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“永遠”って、なんだろう
それは単純明快のようで、複雑怪奇。
「…わからないな」
帝光中学校、バスケットボール部部室。
俺、赤司征十郎は、帰宅の準備をしながら呟いた。
「どーしたの、赤ちん」
この身長2m近い巨体は紫原敦。…いや、身長をひがんでなんてない、断じて違う。
「いや、独り言だよ。…永遠って、なんなんだろうか、ってね」
「…ふーん?」
「難しいよね。永遠なんて、そうそう出来ることじゃないだろう?だけど、ドラマや漫画では永遠、なんてしょっちゅう出てくるじゃないか。どうして俺達人間は、永遠なんて軽々しく口に出すんだろう」
そもそも、永遠、という言葉を作ったのは誰なんだろうか。
どんな思いで、この言葉を作ったんだろうか。
「…俺には難しすぎてわかんない」
「そうかい?…まぁ、永遠、なんて軽く使うのは言葉のあやなんだろうけどね…。本当の永遠ってなんなんだろう」
「…しなないとか、ふけないとか?」
「不老不死のことか?まぁ、あれは永遠と呼べるだろうな。…だけど、生憎今の日本にはそこまでの技術は無い。…現代に、永遠なんてあるんだろうか」
「…むー。そんなこと考えてたら頭痛くなっちゃうよ赤ちん。はやく帰ろ?コンビニ寄って。ね?」
「…そう、だな。」
「ほら、いこ?」
そう言って手を引かれたとき、ふと
えいえんって何か、わかったかもしれない
Surely immortality is impossible
(永遠なんて、きっと有り得ない)
(だけど、もしかしたらあるのかも知れない。すぐ、近くに)
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