陽炎

□温もり
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朝。自然と目が覚め、見慣れた天井が目に入る。

「んー…ふぁ、ぁ」

寝転がったまま軽く伸びをして、まだ軽く眠気が取れないためあくびが出た。

ふと、隣を見るとそこにはシンタロー君がいた。

しかも、上半身裸で。

…わかってる、理由は痛いほどわかってるんだけど…認めるのが気恥ずかしい。

そんなことを悶々と考えていると、シンタロー君が薄く目を開けた。

「………カ、ノ…」

あ、おはよ、と言おうとする前に抱きしめられた。さてはシンタロー君寝ぼけてるな…

そういやなんかのテレビで裸でくっつくと暖かいって言ってたけど、ほんとなんだなぁ…あ、もう薄々気付いてるかもしんないけど僕も上半身裸だったりする。

「…カノ…好き、だ…」

「…っえ、あ…ぼ、僕も好き、だよ…?」

急に話しかけられびっくりしたけど、返事してから寝言だと気付いた。

現在AM7時過ぎ。もう少しだけ寝ても怒られないだろうと思い、僕はシンタロー君をそっと抱きしめ返し、目を瞑った。







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…寝過ごして、キドから殴られるのはもう少しあとのお話。





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