魁
□SS/過去拍手
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(富樫/虎丸/田沢/松尾/秀麻呂/椿山)
松「師走、か……ああ、今年もこの季節が来てしまったんじゃのう」
秀「ただでさえ寒い季節だってのに、独りモンには余計骨身に沁みやがるぜ……。
なあ田沢、おめーかわいこちゃんのロボットとか作れねえのか?」
田「うむ、構想はしとるぞ」
秀「おいおいマジかよ! オッパイがバーンとしてるやつか!?」
田「ふっふっふ、当然。
女型ロボットに乳ロケットは必須! そんなこと天才のわしでなくとも周知の事実じゃろうが」
秀「駄目だ期待できねえ」
富「……しかしよ、どいつもこいつも申し合わせたように浮かれやがって腹立つぜ。
なーにがクリスマスだ、日本人なら除夜の鐘聞きながら蕎麦すすってりゃいいんだよ。毛唐の行事に踊らされてんじゃねえ!
てめえもそう思うだろ、虎…………丸?」
虎「えーと……クリスマスを一緒に過ごす彼女ができますように……と。
おっし書けた」
椿「……何してるんだい、虎丸?」
虎「何って、短冊書いとるに決まっとろうが。これをクリスマスツリーに引っ掛けたら、靴下にねじ込まれた彼女をサンタが届けてくれるんじゃろ?」
田「いろいろ間違っとるぞ」
秀「何もかも間違ってるの間違いだろ」
椿「靴下にねじ込まれた女の子を枕元に置いていく血染めの大男……ヒエエ」
秀「椿山もわざわざ怖い方向に持ってって怖がるんじゃねえの」
松「……彼女といえば、鬼ヒゲの奴『クリスマスなんて日にかこつけて乳繰り合うのは非国民だ』って名目でアベック狩りをやらせようとしとるらしいぞ。わしらに」
富 「そんなスッキリした後どうしようもなく虚しくなりそうなことしたかねえよ」
虎「はっ、そうか! こんなまどろっこしいことしなくても男の方ぶちのめしちまえばいいのか!」
椿「その方法で彼女を作るのは無謀だと思うけど……」
松「というかどうしたらできるんじゃろうなあ……」
秀「もう誰でもいいから欲しいよなあ。クリスマスに独り身で、なおかつ俺たちを怖がらない女の子なら誰でも――――」
(((((…………あっ)))))
「――というわけで付き合わないか、この男塾唯一の女塾生(独り身)。
せめてクリスマスの間だけでも」
「経緯を全て説明してからの台詞がそれとは、いい度胸というか、馬鹿を通り越して大物ね。お世辞抜きに将来有望だと思うわ。
だが断る」
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