□SS/過去拍手
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(仁蒋)
※若干百合っぽい
※夢主が何者なのかはわかりません



きゅっと引き締まった尻からは、長い脚がたくましくもしなやかに伸びていた。
流麗な曲線を描く腰と、惚れ惚れするほど綺麗に浮き出た腹筋。その上の膨らみは小振りで形よく、ツンと上向いている。

結われた髪をほどく指先を目線で追えば、はらりと広がる乾いた黒髪。普段は後ろで纏めている前髪が白い額へ流れるのにどきりとした。

無駄なく洗練された闘士の身体でありながら、その肢体は確かに女性性を内包している。
危ういバランスで成り立っている彼女の美は、見つめているだけでくらくらするほど悩まし――――





「あの……みょうじ。
私の身体はそんなにおかしいだろうか」

「……え!?な、なんで、そんなことないよ仁蒋!」

「いや、その、ずっと見ているから……何か気になるのかと」

「やっ……やだごめん、そんなつもりじゃなくて……きれいだったからつい凝視しちゃって……。
うわあこんなこと言ったら変態みたいだけどそうじゃなくて違うのえっとあの」

「わ、わかった、わかったから落ち着け。こんな狭い場所で手をばたつかせるな。
お前を不快にさせたわけではないならそれでいいんだ」

「触りたいとか、揉みたいとか、そういう事をほんのり……ほんのり、女の子同士の戯れとしてしたいなって思っただけで、不快なんてとんでもなくて、」

「だから落ち着けみょうじ。
……色々引っ掛かることはあるが、とにかく風呂に入ろう。私はいいがお前が風邪をひいてしまう」

「う、ぅ……うん。ごめん、ありがとう、仁蒋……じろじろ見てごめんね……」

「……………………」



――ぐに。

え、と思う暇も余裕もなかった。
自分の剥き出しの胸に唐突に食い込む、細く骨ばる手のひらを私はただぼんやりと眺める。


「……じ、仁、蒋?」

「見られたお返しだ。
……お前の肌は柔らかくて心地いいな」



切れ長で黒目がちな目を悪戯っぽく細め、彼女は笑う。
男女の性など超越した艶笑は、お風呂に入る前の私をあっさりとのぼせあがらせたのだった。



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