□SS/過去拍手
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(男爵ディーノ)



「ディーノ先輩おはようございます、独眼鉄先輩がお呼びですよ。起きてください」

「……ッチ、うるせえな……寝てるだろうがよ……」

「紫電房の電気代がかさんでる件についてお話があるそうです。何だかお怒りでしたよ、早く行かないともっと機嫌悪くしちゃいますよ」

「んなもん仕方ねえだろ……高圧電流流してる上にベルトコンベア床と刃怒流も動かさなきゃならねえんだからよ。
アナログなお前らの房とは違うんだよ」

「それを私に言われても……とにかく起きていただかないと私までお目玉喰らっちゃうので、ほらベッドから出てください」

「うるせえっつってんだ引っ張るな犯すぞ」

「ひっ」

「……はあ。しかしなあ……鉄の野郎の説教も聞き飽きたが、聞かんともっと面倒なことになるからな……。
……仕方ない、行くか」






「――――ところで、今まで私と会話していたのは君ですか」

「は、はあ……最初からずっと私、みょうじなまえがお相手してましたが……」

「全て忘れなさい」

「それはあの……結構衝撃的なひとときだったので……無理だと思」

「忘れろ」

「ハイ」



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