□SS/過去拍手
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(蝙翔鬼+雷電B)




「みょうじ殿。貴殿は蝙翔鬼殿と懇意でござったな」

「えっ……あ、いや、仲いいってわけではないんだけど。一方的というか……」

「少々伝言をお頼みしたい。よろしいか」

「伝言?
……う……うん、いいよ。私でよければ」

「面倒なことを頼んで申し訳無い。礼を言うでござる」

(内容によってはお断りしたいなあ……)

「――――貴殿に謝罪など求めてはおらぬ、無理をせずともよい。
ただ拙者が甘かっただけのこと。身を挺してのご教示誠に感謝する、と」



「…………………」

「みょうじ殿?」

「…………ら……雷電は……雷電は……やっぱり優しすぎると思う……」

「?」








「――だそうですよ。雷電はわかってたんですね、先輩の本意が」

「………………」

「先輩?」

「……やはり奴は甘過ぎる。一言苦言を呈してくる」

「え、ちょ、先輩!?蝙翔鬼先輩ー!?」












――――数分後、戻ってきた蝙翔鬼先輩の顔はどこかすっきりしているように見えました。
よく頑張ったねと言おうかと思ったけれど怒りそうなのでやめました。

やっぱり先輩は、ひねくれてます。



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