魁
□SS/過去拍手
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(卒業後、プロマジシャンディーノ)
「はあぁ」
「…………」
「ふうぅ」
「……どうしたんですかディーノ先輩。これみよがしなため息なんかついて」
「おお、私の悩みを聞いてくれるのですか?やはり持つべきものは可愛い後輩ですな」
「そう何度も何度もわざとらしく繰り返されれば聞かざるを得ないって誰でも思います」
「実はですね、私のアシスタントがひとり、急な用事で三日後のステージに上がれなくなってしまったのですよ」
「え、それは……大変ですね」
「ええ、大問題です。しかし今から新しい子を探すのは至難の業……。
それに信頼関係が無い状態では成功するものも成功しません。
ああ、誰か代役を買って出てくれる、強い信頼で結ばれた心優しい娘はいないものでしょうか?」
「…………先輩、まさか私にそれをやれと?」
「なんと!引き受けてくださるのですか!?」
「えっいや私は」
「君は私の元に神が遣わせた天使、いや女神だったのですね!
では早速衣装合わせをしましょう、これを身につけてください。君のサイズで作りましたからぴったりだとは思いますが一応」
「なんで私のサイズで作ってあるんですか!なんで私のサイズ知ってるんですか!
ちょっ、離して、わかりました着替えます!自分で着替えるからぁ!」
「……なんでバニーガール」
「………………」
「何か言ってくださいよ……」
「……いや、うん。実にいい。
その今にも零れそうな胸元も、むっちりした腰回りも、締まったくるぶしも何とも官能的でそそられる。
自分は被食者だとアピールしているような兎耳も可愛らしい。食らいつきたい」
「はいセクシャルハラスメント」
「駄目だ。やはり君のこんな姿、他の男に見せられない。というかステージ上で私が正気を失いかねん」
「…………は?」
「アシスタントは適当に見繕っておきましょう。君の気持ちだけありがたくいただいておきます」
「今から探すのは至難の業とか信頼関係とか」
「大丈夫です、それほど重要な役回りではないので」
「………………色々ぶちまけたいことはあるけどとにかくこれを脱ぎたいので部屋から出ていってください」
「ああ、私のことはお気になさらず。どうぞお脱ぎください」
「出てけー!
さては最初からこれ着せて辱しめたかっただけだなー!」
「ホホ、それは差し上げます。また君の恥態を拝見させてください」
「二度と着るかー!」
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