□SS/過去拍手
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(ゴバルスキー)



「は、早まるな!わしらはまだわかりあえる、な、話し合おう!」

「もう話し合うことなんてなにひとつないよ」

「すぐ暴力に訴える娘は男にモテんぞ!落ち着け!待つんじゃあ!」

「余計なお世話だよ。ゴバルスキーがいけないんだよ」

「く……こうなったら仕方ない。
女に傷をつける趣味はないが、わしの身の安全が一番優先じゃからのう……ロムルス!レムス!」

「…………」

「ろ、ロムルス!レムス!?どこにいる!?」

「ふふ、あの子たちは睡眠薬入りごはんをたいらげて、向こうの木陰でおやすみ中なのだ」

「な!?ひ、卑怯だぞ!」

「卑怯で結構。こちとらかよわい女の子だよ、男の人相手に手段なんか選んでられないの……」

「ぬぬう、開き直りおって……!」

「ついでにゴバルスキーのお昼ごはんにも同じものを仕込んでおいたんだ。
そろそろ効いてくる頃じゃあないかな?」

「なにぃ!?
き、貴様……どこまでも卑劣な……うぐぐっ!」

「さあ、ゴバルスキー」

「よ、寄るな!寄るなぁ!」

「────フンドシを脱いでもらおうか!!」





「……ふー、やっとまっしろ。
三年分の汚れに打ち勝った……。
もう精も根も尽き果てたけど、やっぱりお洗濯って気持ちいいね」

「わう」

「ロムルスとレムスもそう思うでしょ?
そこでまだ寝てるご主人にも言っといてよね。洗濯物は早く出せって」

「わふん」

「わふわふ」

「グォオ……グウゥ」

「……まったく。しょうがないおじさんなんだから」



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