スレイヤーズ

□空中庭園と感情
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「異空間からの干渉よ。おまたせ」
私とリナはやっと神殿へたどり着いた。


「リナ殿、兄上を早く助けてください」
クラストファーが真剣に頼んできた。
壁には大きな亀裂が入っている。

「みんな異空間で戦ってるんだわ」
リナがつぶやく。
「リナ、もしかしてあれが鍵じゃない?」
私は女神像を指さした。
「そうみたいね」
リナと私は女神像に突っ走る。
雷が落ち、邪魔をした。

「ようやく気づいたかね」
「やっぱりあんたね。カンヅェル」
リナは確信する。
「だが少々遅かったようだ。もう少しでゲームは終わりだ。まだ魔力は完全に戻ってないのだろう?」
「甘く見ないことね。火炎球(ファイヤー・ボール)」
リナは増幅版の呪文を投げた。
だが女神像は壊れない。



「どうかね……死にゆく仲間の声は」
みんなの悲鳴がこだます。


私の力(鎌)を使えば簡単に破壊できるのにな……
私が考えていると、リナの呪文を唱える声が聞こえた。

「――天空(ソラ)のいましめ解きは放たれし
凍れる黒き虚無(ウツロ)の刃よ
我が力、我が身となりて
共に滅びの道を歩まん
神々の魂すらも打ち砕き――
神をも切り裂く暗黒の剣。神滅軌(ラグナ・ブレート)!」
この呪文て……
リナの呪文で漆黒の闇の刃が生まれた。
それは壁を大きく切り裂く。

L様の力を使った呪文。
それを人間が使えるなんて、リナってすごい。
でもこの呪文って高位魔族も効果あるのでは……
恐ろしい呪文だ……


女神像が壊れた。
そして魔法陣が光り、みんなが現れた。

そのとき――
「なんじゃ。これは……」
フィルオネル殿下が浮かび上がる。
カンヅェルによって捕えられてまった。
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