スレイヤーズ

□実力
3ページ/3ページ

「ゼロス!」

「いや〜、デマでしたね」
ニコニコしながら現れたゼロス。
さっきから見てたくせによく言うよ。
ゲリー教祖は、いきなりまた現れた人物に血を吹き出しながら驚く。

「よく言うよ。デマって知ってたんじゃないの?」
「……さっき気づいたんですよ」
「ふーん。さっきね……」
私の睨みでゼロスの笑顔が引きつっている。


「まあともかく。ゲリーさん、初めまして。謎の神官ゼロスと申します。そして、さようなら」
トドメめをさしたゼロス。
ゲリー教祖は動かなくなった。

「あーあー。殺しちゃって」
「アヤだってやるつもりだったでしょう」
ゼロスは微笑んだ。

たぶん、私の力を見るために今回一人で遺跡に行かせたんだな……ゼロスは……

「さすがあの方が創られた方だけあるようですね」
「別にそれほどでも……」
私は虚空から鎌を出し、ゼロスに向けて放った。


「危ないですね」
ゼロスは目をみき開いて、黒い三角錐で攻撃してきた。
私は軽く避ける。

とっさに回り込み、鎌を振りかざす。
ゼロスは受け止めた。

「なかなかやりますね」
「ゼロスこそ」



「合格です!」
「へっ!?」
思わず、後ろに飛び退いた。


「これから一緒に仕事をしていく同僚ですから、相手の力量ぐらい知りませんよね」
いつものニコ目で言うゼロス。
なんか憎めない……

「で、どうだった?」
「だから合格ですって。皆殺しをしたアヤの素早い動き、冷たい瞳。ほれぼれしました」
「ありがとう……」
なんか照れくさいかも。

「ということで改めてよろしくお願いします」
「……こちらこそ!」


こうして私とゼロスはパートナーになった。
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ