Brightブック
□跡部邸
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黄色い声を上げる女の子達を
かき分ける様にして進む跡部を必死に追いかける。
そうじゃないと今にも、ほら。
跡部がどこ行ったかわかんなく…
「おい美奈、早く来いよ。」
そう言いながら、跡部は女の子たちの大群に巻き込まれそうな私の手をとり、
半ば引きずるようにして連れて行った。
途中、みんなの視線が痛かったような気がしたけど、
気にするなと言われたのでスルーしておく。
跡部のやたら長い車に乗って数分後、
到着の合図とともにドアが開いた。
「ありがとうございますっ!」
ドアを開けてくれた運転手さんらしき人にお礼を言い、車から降りる。
「おい、美奈。ここが俺ん家だ。」
「…え、どこ?お城しか見当たんないけど。」
「城じゃねぇ、俺の家だ。」
「え、ちょ、はぇぇぇぇぇぇぇっ?!」