鉢竹
□負けない涙
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※三郎が最低です
ってここに注意書いても遅いか…。
どうやら私は、攻めに追い詰められている受けがマイブーム見たいです。
何これ恥ずかしい!!
ああうん。
一応二人は想い合っていますが、竹谷は無自覚、三郎は素直じゃないとかそんな感じです。
室町でにょ竹を書きたくなったんですが、どうしてこうなったんでしょうね…(*_*)
ありがちネタですみません。
捏造甚だしくてすみません。
虚の室町って暗くなるから…って思ったんですが結局暗いというかエロい?になってしまった。
これはR指定入れなくても大丈夫ですよね?
ちょっと胸を肌蹴させてますが、大丈夫ですよね?←誰に聞いてる
続きとか無理だからおまけで完結を目指す。
鉢にょ竹
すやすやと眠る竹谷の顔を覗き込んで溜め息を吐く。
名残で目元が紅潮しているのを指で撫でるが、竹谷は起きる気配がない。
こいつは決して泣かない。
私の前でも誰の前でも。
どれだけ身体も精神も追い詰めても、涙を見せることはしない。
「泣かないことが男だとでも思ってんのか」
「…ん」
撫でていた目元をぐりっと力を込めて押すと、嫌がるように手で私の指を払いのけると寝返りをうって私に背を向ける。
動いた拍子に掛けていた衣が下がり腰まで落ちる。
伸ばした手で衣を掛け直そうとはせずに、私は露わな曲線をなぞった。
「脱げば一発でばれるな」
筋肉質で美しい体だが、それはどこまでも女の範疇だ。
女らしい曲線を隠すために竹谷が普段入れている手拭いと胸を隠すための布を見遣る。
ここまでしないと女と隠せない身体になっているのを分かっているのに、竹谷は忍たまであることを辞めることはしない。
竹谷の事情は分かるが、それは大人の勝手な言い分だと私は思う。
私が竹谷が女だと気付いたのは四年の中頃。
気付いてもそれを竹谷には気付かせなかったが、余りにも頑張るから、男として振舞おうとするから、手助けしてやりたいと思っていたんだ最初は。
女であると知っていると告げた時に竹谷の瞳に浮かんだ怯えの色が、私を刺激した。
手酷く抱いて、その後に想いを自覚するなんて馬鹿げている。
背中を向ける竹谷を覆って、小さく呼吸をする唇へと口付けた。
そうして腕を竹谷の腰へと回すと引き寄せて抱きしめる。
絶対に素面ではできない行為ができるのは、いつも竹谷が寝入ったこの時間だけだ。
ちくちくと痛む髪に顔を埋めて、間にあるうなじへと唇を寄せて痕が残らぬ程度に触れた。
腰から肌を這わせてその感触を楽しんでいると、心の臓の辺りでやけに大きく脈打っていた。
どくどくどくと通常のそれ以上に大きい心音に私は肌を這わせる手を止める事はしないで呟いてみる。
「起きていたのか」
「………………起きてない」
「返事をすれば起きていると言ってるもんだぞ」
「う…」
竹谷の腰に手を回して、向きを私に直すと真っ赤な顔が露わになる。
これは私にも可能性があるということなのか。
「顔赤いぞ」
「いや、だって、お前!俺、口吸いとか初めてでっ」
「それ以上のことしてんだろ何時も」
「それは、そう…なんだけど」
「何だ。初めての口吸いは好きな人とでも思っていたのか」
そう告げれば、竹谷はあからさまに顔を赤くする。
男になりたいとか何時も言っているくせに時々こうして女を出すのをやめて欲しい。
だから私は何時まで経っても竹谷を諦められないのだ。
「べ別にっ、そんな女々しいこと思って、」
「悪かったな。初めてが私で」
「え…」
かぁーーとまだ赤くなった顔は驚いていて、両手に隠される。
その反応の意味が分からなくて両手を退けると、潤んだ瞳とぶつかる。
初めて泣きそうな顔を見た驚きと、何故今何だという驚きで私が固まっていると、竹谷が恐る恐ると言った風で口を開いた。
「ああのさ、嫌じゃ…なかったから。……もう一回」
「っそれは、どういう意味だ」
「えっ……。す、好きな人とするなら、ちゃんとしたい…ってあああああごごめん!!俺が一方的なだけで、鉢屋は好きじゃないんだよな。えと、俺もどうすればいいか分かんねぇんだけど、鉢屋が好きなようで…。でもどうなりたいとかじゃないし、今までこんなんしてた奴に好きとか言われたら面倒臭いよなっ!!それで、えっと…、あの……あれ俺どうすればいいの???」
「ふっ」
面白いぐらいに混乱している竹谷に声を出して笑ってしまう。
それに益々竹谷は混乱させたようで、顔を赤くして目をぐるぐると回している。
ああ可愛い。
今自覚したとか、本当にこいつは可愛すぎる。
「ほんとにやだ」
「ごめっ――!?」
「お前可愛すぎ」
へっ?と間抜けた声を出した竹谷を抱きしめると、その身体が真っ赤に染まるのが分かる。
熱を持った身体を抱きしめたままその耳へと唇を寄せた。
「ひゃぁ!?」
「…可愛い声出すなよ、ハチ」
「え」
吃驚して私から身体を離すと、窺うように覗き込んできて、もう一度名前を言えば頬に熱を集中させてハチは微笑んだ。
行き成りのそれは私の心臓には悪く、良い意味で顔を見たくなく見られたくなかった私はもう一度ハチを抱きしめてそれを隠す。
それなのにハチは私の背中に腕を回した。
「さぶろー……へへっ三郎!!」
なんて嬉しそうに耳元で呼ばれれば私の薄い理性の壁など容易く壊されてしまう訳で。
逸る想いとは反対に、体はゆっくりとハチを解放して不思議そうに首を傾げているハチの顔へと唇を寄せる。
驚いていた顔の瞼がゆっくりと伏せられる。
すきと音なく唇の上で告げて、伝わったかと相手の目を見れば嬉しそうに蕩けた瞳が私を見て微笑んでいた。
end
展開の早さに私が付いていけませんでした!!
前ぺの続きでもいいし、また別の日でもいいです。
勿論、竹谷ちゃんはその時が初ちゅーだと思っていますがもっと前に三郎君に奪われてますはい。
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