05/12の日記

22:37
鉢竹
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空気が思い。
そう感じるのは私が緊張しているからか。
さりげなく前を見てみるとハチが緊張した顔で私の方を見ていた。

「っ!!」

私と視線の合ったハチはじわりと頬を赤く染める。
それに更に私の身体は緊張して体が固くなるのを自覚した。

「ハ、ハチ!」
「おう!?」
「本当に、本当か?」
「っ俺は、自分の気持ちに嘘はつかねぇよ!!」

俺も、お前が好きだ。と先程と同じ言葉を今度は私の目を見て言ってくれた。
緊張していた体が弛緩して、ハチに対する愛しさが膨れ上がる。

「ハチ…抱き締めていいか?」
「ッ!!す、好きにしろっ!…こ、恋人なんだから!!」

火照った顔を隠すように口元に手を当てるハチを、すぐにでも抱き寄せてぎゅうぎゅうに抱き締めたいが、驚いてハチに逃げられたら堪らない。
ようやく腕の中に抱き締められる関係になれたというのに逃げられる訳にはいかない。
二人に会った距離を友達から恋人のそれに縮め、膝の上で握り締めているハチの手に自分の手を重ねる。

「抱き締めてもいいか?」
「……おう」

もう一度尋ねれば、少し目線を下げつつもハチは頷いて確かな返事をくれた。
重ねていた手を引いて、ハチをようやく腕の中に抱き締めた。
背中に回ったハチの腕もしっかりと抱き返してくれた感覚に、私はやっとハチが私のものになったのだと実感した。



end

告白して恋人同士になったときの恥ずかしさと緊張の鉢竹。
初々しい二人も好きですねぇ。

久しぶりに両片思いも書きたくなりました(o´ω`o)

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