その他

□絢子×光太
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今俺の隣には、絢子がいる。
 『わぁ、また負けた!』
 『はっはっは。俺に勝とうなんて百万年はやいんだよ。』

なんたって、俺はこのゲーム練習しまくったからな。お前に勝つために。

 『百万年後なんて、光太も私も生きてませんー。』
 『だから、つまりは絢子は俺に一生勝てないってこと。』

負けず嫌いな君は、勝つまで俺に勝負を挑むだろう。勝つまで、俺に会いに来てくれるだろう。一生。

 『むぅ。絶対勝つもん。もう一回!』
 『何回やっても同じだよ。きっと俺が勝つ、きっと、一生ね。』


でも、いつかこのゲームにも飽きる日が来る。俺の隣に君がいないときが来るだろう。君の未来に、俺はいるのだろうか。

 『五年かかっても、十年かかっても、たとえ五十年かかっても勝ってみせるから。』
そう言って、君は優しく笑う。驚きのあまり、絢子を見る。

五年後も、十年後も、五十年後も、俺の部屋に、俺の隣にいてくれるのか。君の人生に、俺は存在し続ける予定なのか。君の中に、俺は居座れるんだ。
嬉しさのあまり、君を見つめる。

 『その勝負、受けて立つ。』
そう言って、笑うと、君が更に笑った。

ねぇ、今度また新しいゲームを買おう。このゲームに飽きたら、新しくまた、始めよう。
 いつまでも、俺が隣で。


       〈fin.〉
 

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