平凡 .COM

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毎日毎日同じことの繰り返しでつまんねーよなー!

そんな会話をしながら横を通り過ぎていく男子高校生を鼻で笑う。

刺激を求めてわざわざ厄介ごとに首を突っ込みたくなる神経を疑うわ。

厄介なことに関わるよりも無難な日々が一番!

そう、思わない?


*平凡.com*


『えーと、お世話された記憶も然してないんですが、一応お世話になりました。私のこと大して記憶に残ってないかとは思いますが、引き続き忘れていく方向でお願いします。というか、別の場所で見かけても声かけないでくださいね。私もみんなのことは記憶から消していくつもりなので。では、さようなら』


私は、今日1年という短い月日ではあったが通っていたこの学校から転向する。

周りの、なんて味気ない別れの言葉吐きやがるんだこいつは…!?なんて視線は気にしない。
見えてない!スケルトン!そう、私はまさに透明人間!
いや、それは言い過ぎたわ私は夢見る少女かっての。透明人間になりたいのは大概変態で夢見る少女は透明人間になりたいなんていわないなんて幻聴が聞こえない。
聞こえないったら聞こえない!

とにもかくにも、周りに馴染むこともなく、今回は静かに暮らせた一年だったな、なんて思い返してみる。
うん。いいことだ。
だからといって気を抜くといつの間にやら大変なことになったりするので(現に最近街で謎の事件が起こってるそうだし、なんかよく早退する生徒いるし)、今回はことが起こる前にさっさと退散することに決めたのだ。

まあ、今回問題なのは転校先なんだけど…。


完全に立地で選んだ次の転校先は
――私立庭球学園――

最初名前を聞いたときは
は?定休?平日にも休みとかある感じ?
とかちょっとテンションが上がったが、よくよく見れば庭球でした、というなんとも情けないオチ。

その名の通り、テニスにとんでもなく力を入れているある意味とんでも学園。
この学校から世界チャンプを!とかなんとか。
でも実際に世界で活躍しているテニスプレーヤーの8割程はこの学園の卒業生らしい。すげーな。
まあ、テニス以外のスポーツも割と優秀らしく全国大会に出場とかもちらほらあるらしい。

と、一通り説明は聞いたけど私は世界進出したいわけじゃないし、学力が一定程度あれば入学できるマンモス校って聞いたからそれならいっかって決めただけなんだけど。

でも、学校を紹介してくれた人によると、テニスに力を入れているだけあってそこのテニス部のレギュラー陣は男女を問わずして学園のアイドル的存在なんだとか。

どこの誰がキャーキャー言われてようが私には関係ないってか波に乗るつもりもないから本気でどうでもいいんだけどね私に害がなければ!

…私に害がなければ!!!

重要なことだから2回言ったけど、本当何事のなければいいな…。
何事もなく平和で平穏で平々凡々な日々を過ごしたいそしてサボりたい。

サボタージュ万歳!!
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