出来損 番外

□6.5条
1ページ/1ページ


家屋破壊騒動のせいで
ダンブルドアは満月の監視役の辞任を余儀なくされた為、

今回はセブルスが来てくれた(監視される訳だから『来てくれた』なんて言い方も変だけど)



「よろしくお願いします、教授。」


セブルスは鼻をならし嫌そうな顔をした


おおお

噂のツンだ

ツンツンだ

デレは有るのか否か



セブルスは我が物顔で居間のソファーに腰かけて本を読み出した


え、なにそれ放置プレイ…?

そんなことされたら嬉しくなっちゃう―訳ないわ

というか脳内ツッコミ会談もむなしい


セブルスは空いた手で
髮を掻き上げた

白い細い指が黒い髪をからめている

いいね、萌えの極地だね



にしても
放置プレイはんぱねぇ……

こんなにもいたいけな女の子が―

あ、こっち見た

てか睨んでる


「先に言っておくが、私は貴様を信用しておらん」


え、ドS?

むしろ貴様を愛している的な?


「ルーピンをどんな風に手なづけたかは知らんが―」


手名付けただなんて卑猥


「貴様がホグワーツに来たら常に監視されていると思え」


セブルスは吐き捨てるようにいった


放置プレイの次は
まさかのストーカー宣言


さらにセブルスは眉間に皺を寄せ、嫌悪感を露にした顔をして言った


「少しでも怪しい場合、私は躊躇いなく貴様を殺す――覚えておけ」


殺人宣言んん


てか反応するのめんどくさ


「聞いてるのか?!」


返事をしない私に苛々したのか声を荒くした


「聞いてます」


「……」


ぇええええ
念押しといて無反応って…
なんかセブルスと暮らすと心が強くなりそうだわ

無視されても毒吐かれても平気みたいな?むしろそれが心地良いみたいな?

ってかそれただのM


心的葛藤に疲れてきたから部屋行って寝よ



鋭い声が私の進路を塞いだ


「何処へいく?」


「自分の部屋に行きます」


「私の目の届く範囲にいろ」



ええええ
監視役のくせに我が儘
てかむしろお前がこいや
なんで監視される側が合わせないといけないんだ

ここは無言だ

理由なき反抗だ

ぶっちゃけ理由あるけど

ここは放置だ

「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


無言合戦で心が折れそう





つい私は無言合戦にある意味敗北しセブルスの隣に腰かけた


セブルスは半端なく嫌そうな顔をした


目の届く範囲にいろっていっといてその顔はないだろ
でもそんなツンな君が好きだ
ホントはいい人の癖にさ

そのままセブルスのほうに上体を倒し
セブルスの膝の上に頭を置いた


「―ッ貴様離れろ」


薬剤の臭いが鼻をくすぐった

「おい、聞いてるのか―

セブルスの声は段々遠ざかっていった





――――――――――――――

この体勢はどうしたら良いのだ??!


図々しくも膝に頭をのせたなぎは寝息をたてている


動けないし
本も読みにくいではないか

憎らしい…



しかし何故こやつを見ていると苛々するのだろう

やはり危険な人物であるのか―






――――――――――――――

次の日の朝

帰えってきたリーマスが見たのは
ソファーで仲良く寝るふたりだった


リーマスは写真をとりダンブルドアに送った


ダンブルドアは大いに喜んだ


それから暫くセブルスはダンブルドアのパシリにされた


それを見た生徒たちが喜んだの言うまでもない



(「セブルスやー、ちょっとパン買ってこい、3秒以内に」
「何故、私がそんなことをしなければならないのです」
「じゃあいいよー別に。写真焼き回して空から撒いたり、
日刊予言者新聞に『ロリコン教授の1日』なんて素敵な写真入りエッセイを投書したりしよう
なんて考えてないしの」
「―分かりました(ルーピンめ)」
「儂、聞き分けのいい子大好きッ」
「―ッ!!」)



 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ