出来損 番外
□3.5条
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ホグワーツ校長室
ダンブルドアのもとに梟が舞い降りた
梟はなにやらリボンのついた箱を運んできたようだ
「ホッホッホッホ。ファンからのプレゼントのようじゃの」
リボンの間にカードがあるのに気がついたダンブルドアは
カードを抜き取り目を落とす
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ダンブルドア様々
先日はピアスありがとうございました。
ささやかなお礼として
リーマスとケーキを焼きました。
スネイプ教授と召し上がれ。
なぎ
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「なんと、なんと芋からではないか、律義なやつじゃ。しかしいつの間にセブルスと知り合ったのじゃろ-…」
「-校長」
「おお、いいところにきたセブルス、座っとくれ」
ダンブルドアは杖をふりふり鼻歌混じりに紅茶をいれ始めた
セブルスは見ないふりをしている
「そこの箱を開けてくれるかの?」
眉間に渓谷を創りながらセブルスが開ける
手作り感あふれる苺のケーキがでてきた
「なかなかうまそうじゃの」
ダンブルドアはケーキを皿に取り分ける
「先日、校長のおっしゃっていたルーピンの隠し子に会いました」
「いや、隠し子じゃないんじゃ」
「?」
「この間、何故か送り帰されてきた梟に死ぬほどつつかれてのぅ、リーマスはちっとばかし独占欲の強い男じゃ―愛人と訂正する」
「……(その解釈は違うだろう)」
セブルスはリーマスに同情した
気をとりなおしたセブルスは
「それでそのケーキは?」
「芋子からのプレゼントじゃ」
「……(芋子?)」
「しかし毒でも盛ってありそうで怖いのぅ」
「……」
「そこでセブルス、君の出番じゃ!」
ダンブルドアがウインクをしながら言った
「辞退します」
「そう言わんと、ほれ、食べんさーい」
フォークに突き刺したケーキを
無理矢理セブルスの口元に持っていった時
フォークスがケーキをさらった
「これフォークス!!主人をさしおいてケーキを独り占めしようなどなにごとじゃ!!それは儂のケーキじゃぁあ!!」
キレるダンブルドア
フォークスはふたりの手の届かない場所に逃げるとケーキを啄んだ
その瞬間
フォークスは灰になった
「フォークスぅう!!?」
ケーキからは大量の毒物が検出された