稲妻)短編夢

□大切な
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「琴音!」
後ろから風丸君の声がする…。

と思ったら、もう風丸君に腕を掴まれた。



「…琴音…、待って…。
…って、琴音泣いてるの…?」


『……ッ…。
泣いて…なん、か…ない…』

「でも―」

『もう、良いよ…』


「……えっ?」


私は風丸君の方を向き、涙を拭った。

『私より、好きな子…居るんでしょ?
…私見ちゃったもん。
風丸君がほかの子と…キス、してるの…』

「俺が?…ほかの子と…?」


『うん…』
私は小さくうなずいた。


―…ギュッ…


……え?


 
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