*ファレノプシス*

□感情
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「っ、な…んでそんな事お前に言われなきゃいけねーんだよ」




うん、言い過ぎたかな…

3人とも黙っちゃったし

まぁそうだよね。

知らない人がお金貸してきて、不安にならない訳無いし

夢小説だけの話しかと思ってたけど、こんなにカッコ良かったら騒がれて嫌な思いの1つや2つしてるよね…



「…経験したからよ」



「え……」



「痛みを……知ってるから」









それがどれだけ辛いか、苦しいか…



私は知ってる






だからこそ


あなた達には味わって欲しくない

















でも、それは単なる私のエゴ






「ごめん…こんな話「悪かった」



「……え?」



不安にさせ、嫌な気分にさせちゃった事を謝ろうと口を開けば


下を向き、何かに耐えてるような赤髪君から聞こえてきた言葉





「何だかんだで、助けて貰ったのに……悪い

なんつーか……今、"誰かを信じる"って事出来なくて」




「……出来ないのは、何故?」




聞いちゃ駄目だと頭ではわかっていても、理由を知りたくて言葉が走る



この子達の寂しそうで悲しい……

"人を信じる"その感情が有ったのかさえ疑ってしまうような……冷たい瞳


何故まだ15年しか生きてない、こんな子供達が輝きを失った目をしているのか



どうしても、聞きたくなってしまった




答えなんて、わからないくせに……







...
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