ダリア
□好きじゃない!…そう、思わせてたのに
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「田上くん、どこまで行くの?」
「もっと名前ちゃんと2人っきりになれるとこ」
さっきからそればっかり
結構ロッジから離れちゃったし時間も時間だから、あまり遠くには行きたくないんだけどな
「ねぇ、もう帰ろうよ」
「えー!!」
"えー"って、ただ黙々と歩くだけじゃない
まあ、田上くんはいろいろ話すけど
「名前ちゃん帰りたい?」
「う……」
いかにも"がっかり"って表情されると良心が痛む
「どこに行くかだけ教えて」
「目的地は無いよ」
「はあ??」
こんな所にまで来て無いって何!
「名前ちゃんと一緒に居たかっただけ」
「……帰る」
ロッジに戻ろうと来た道を逆に歩く
田上くんがひき止めるけど全部冗談にしか聞こえない
もっと早くにこうすれば良かったんだ
「っ!!!待ってったら!」
「えっ、きゃあ!!?」
...