*ファレノプシス*

□休日~泊~
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「ちょっと散らかってるけど、どうぞ」



「……本当に上がって良いんか?」



「うん、さっきも言ったけど他に誰も居ないから気にしなくて良いよ?」



(誰も居ないから気にしとるんだが…暁は天然か?)



仁王を家に上げ、リビングに通す


柳の家に居る時にテレパシーの様なもので、ゆきがしばらく出掛けてくるって言ってたし

ってか、神様なんだから忙しいんだろうな〜



「はい、お待ちど…」



リビングでソファーに座ってるだけなのに絵になる


今さらだけど、"あの"仁王が自分の家のリビングに居るなんて…


(トリップして良かったーっ!(笑))



「暁?」



「ん…ああ、はい」



テーブルに温かい紅茶を置く


いかんいかん
挙動不審になるな自分w




「まさか、一軒家だとは思わんかった…」



紅茶を飲みながら家の中をキョロキョロする仁王


かわいいw



「まぁ…普通はそうだよね」



一人暮らしなのに、一軒家には住まないってw



「のう…」


「ん?」



「今さらじゃが、本当に俺を上げて喧嘩にならんのか?」



「喧嘩って…誰と?」



本気で言ってるのか…

暁は違うと思っちょったが、こいつも他の女と一緒か



「この前一緒に喫茶店に居ったじゃろ?

そいつとじゃ」




喫茶店……


…喫茶店、ん。


「ああ☆

なんで仁王を家に上げてゆきと喧嘩するの?w」



「何でって…彼氏だからじゃろ」


「彼、…あはっ」


俺がそう言えば、ここぞとばかりに笑い出す暁





俺の勘違い…?



「真面目な顔で何を言うかと思ったらっ、ゆきは弟みたいなものだってw」



弟……?



「どう見ても俺等より年上じゃろ?」



「まぁ〜…年齢わね(神様だしw)
でも、性格は断然年下だし」



「………本当か?」



「本当本当w
さっきブン太が言ってたのも、ゆきの事だったんだ〜おかしいw」



なんじゃ


弟みたいなもんって、ちょっと安心した






……安心?





なんで俺…






「第一、彼氏が居たらこんな時間に男の子あげないから」





「 !! …そうか」



「そうです」




くったくのない笑顔



手で口許を隠しながら笑う仕草




「……暁」



「ん〜?」




俺に向けられる視線






ああ……




やってしまった







「仁王?」



「………ヤバイな」








ハマった……








かもしれん








...
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