*ファレノプシス*

□一騒動
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「あ――つかれたぁ;」





家に着き窮屈だった眼鏡とカツラをとる




「名前お疲れさま、お風呂沸かしてあるよ?」



わざわざ玄関まで来てくれたユキが、荷物と上着を持ってくれる



「ユキ…その姿マヂ萌えるわ☆」



「え?萌え…って、うおっ!?!?」



冗談半分で私が買った、白いレースたっぷりのふりふりエプロンを、買って貰ったからと律儀に着用するユキが可愛くてぎゅーっと抱きつく




「名前重いよ(笑)」



「狽ネんですと!?」



重いとか乙女に失礼な ←黙




「ほら、せっかく沸いてるんだから、早くお風呂にはいっといでよ?」



ぽんぽんと背中を叩かれ、脱衣所まで連れられる

いったいどっちが姉が分からないねww




「じゃぁ…お言葉に甘えて先に入いろっかな?
ぶっちゃけ汗と砂ぼこりでどろどろなんだ〜」



「そうしなよ、洗濯しとくからさ」




「本当!?!?あ〜ユキは良いお嫁さんになるよぉ♪」



「え゙…」













---------



「はぁ〜…しみわたるぅ〜」



2〜3人は一緒に入れるだろう広さの浴槽に浸かりながら、足をバタつかせたり潜ったりいろいろ遊んでみるw




ん―ッと、背伸びをして肩までお湯に浸かりながら今日の事を思い出し、考える


それにしても……

良くあんなマネージャーを置いとくなぁ…

コート脇のベンチに座っているだけで、仕事ができると思ってるのかしら…




「まさか、そこまでバカじゃ無いよね☆
アハハ…」



若干不安になってきた;


思ってないンだったら、誰かしら注意してるよなぁ…ι


堂々としてるって事は、みんな黙認って事??





それから…




「いじめ…か、」





イジメられて二人になるのが怖い……


本当にそう思ってるなら、マネージャーなんて辞めれば良い





 本当に怖いなら…






別に怖くないし、レギュラーの側に居たいからマネージャーを辞めない


それどころか、裏方をさせて自分は表でニコニコ…

全てを自分の手柄にして、悲劇のヒロインかぁ〜…





「バカじゃ無いの…」





多分…


今日見た限りでは、


柳生・ジャッカル・真田 は、木村杏の事を信じている……んだろうな


柳生に至っては、接する態度が全然ちがったし





丸井・切原 は、疑ってる?
三浦果夏の味方…
では無いけど、信じたいって感じ…


特にブン太の…

三浦に対する態度が気になる


一線引いてる様に見せて、実は守りに行ける位置に居るような…






柳は……

多分だけど、木村杏を嫌ってる
この人は何かを知っている…





そんな気がする










最後に仁王と幸村…

この2人は、木村の事も三浦の事も考えれないで居る


もしかしたら、誰よりもテニス部と仲間の事を考えているのはこの2人なのかもしれない



冷静に周りを見ているのがこの2人だろう
感情に任せて突っ走らない様にしているんだ













みんな…みんな沢山の気持ちに押し潰されて、壊れるんじゃないかってくらい悩んで苦しんでいる








三浦も、何かに絶えてる様に見えた


だって……
本当にテニス部の事がどうでも良いなら、あんな目にあってまでマネージャーを続けるハズは無いもの




何かから……守ってる?










他のレギュラー達も、何かしら隠し事をしている……






多分

















それは凄く、重要なこと









ただ単に、私の勘だけどね














きっと、みんな…



早く、本当の事が知りたい…

何が本当なのか分からない状態が苦しい








そんな感情が深く、大きく渦巻いているのが端から見てもすぐに分かった










どんなに騒がれても









どんなに有能な選手でも













所詮は…まだまだ子供








だって……中学生だもの













「苦しいよなぁ…」








早く…助けて……あげ、た………い……














「………ヤバイ、のぼせた;」









...
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