*シノグロッサム*
□お兄ちゃん
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「うーみーは広いーなおーきいなーっと♪♪」
「赤也、行くのは山だよ?」
体育祭の賞品で貰った旅行券の行き先が以外と近場で、ちょっと残念だったけど有名なキャンプ場だったからバスの中ではみんなはしゃぎまくり
(って言っても、主に赤也と真何だけどね〜)
あの後、部室に現れたのは言わずもながら私の兄で、いつから居たのか大体の事情を知っていて 無理矢理 氷帝も合宿参加するって言い出した
(まぁ、キャンプ場の近くに家のテニスコートがあってそこを貸し出してくれたのは嬉しいんだけどさ…)
「しかし、名字が跡部と知り合いだとは知らなかったな」
「知り合いと言うか何と言うか」
「抱き合っておきながら知らない人では、無いんだろぃ?」
「 アレ は向こうから勝手に抱きついてきたんだ!!」
久しぶりに会って、感動したのはこっちもだけど、景吾の妹だって知られる訳にはいかないから必死で我慢したのに、あのバカ兄は人前なのに抱きついて来やがった
「その後の名前のパンチはウケたぜょ」
「あの跡部が素で泣きそうだったもんな〜」
「………痛かったかな」
「 クスッ 大丈夫だろう、跡部もやわじゃない」
「うん」
本当はしばらく会ってなかったから、こうやって同じ場所に行けるのは凄く…凄く嬉しい
お兄ちゃんって言って抱きつきたい位だ
「………跡部さんって人、名字先輩の男ですか?」
「「「「「「…………;;」」」」」」
「九条さん?;いきなり何、変な事言ってるのかな?」
「違うんですか?」
「違います」
「……良かった〜」
良かったって……やっぱり、この子変かも
「私ったら、てっきり先輩が攻めなのかと思っちゃいました」
「せ…せめ?」
「はい、あの跡部さんって受けっぽく無いですか?確かに美男子2人で最高なんですけど、やっぱり名字先輩は受けで居て欲しいな〜って言いますか//」
「………ごめん、分かんない;」
そして、何故そんなに頬を赤らめているのですか;
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