*シノグロッサム*
□家出
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真に出して貰った紅茶を飲みながら考える
真とは小さい頃から良く一緒に遊んでた幼なじみ
小学校から学校は別だけど
お父様同士が友達って言うのもあり良く一緒に遊んでいた
一番はお兄様だけど
弱味を見せる事ができて心から信頼できる相手
「じゃあさ、一緒に立海に通う?」
「立海?」
「前、家柄でしか接してこない氷帝は嫌って言ってたでしょ?
中学生活も後1年きったし編入してみて気に入れば高等部も立海にすれば良いじゃん♪」
「言ってたけど…そんな急に編入できるの?
私としては真と一緒に学校通いたいけど」
自慢じゃ無いけど、家は1、2を争う財閥でその為私の周りにいるのは家柄と仲良くしたい方々ばっかり…
そんな息のつまる…
楽しいとは、到底思えない人達と居るよりも真と一緒に学校生活をおくってみたい
「そこは任せて☆
今の理事長は父の知り合いだから、掛け合って貰うわ♪」
「本当に!?本当に良いのかな?」
甘えてしまって良いんだろうか…
「良いの!ついでに景ちゃんにも私から話すから任せて♪」
さっきまでムシャクシャしていた気持ちが消えていて
お兄様と電話をしてる真がピースをして見せたから
これから始まる生活に期待と不安でドキドキしている
氷帝学園では跡部家の令嬢だと言うだけで特別視され
友達と言える方なんて1人も出来なかった
普通に接してくれたのはお兄様だけ
立海では"私"として中学生を送りたい
「景ちゃんから許可出たよ☆」
渡された携帯電話に耳をつけ、お兄様の声をまつ
「……うん、ありがとう」
私のわがまま
許してくれてありがとう
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