ワンドオブフォーチュンF

□闇より蘇りし叙情曲(カンツォーネ)
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 愛しい彼女は、同時に面倒事を持ってくる才能でも持っているのかと錯覚するほどのトラブルメーカーである。


「……それを理解してはいるんですが、出来ればあまり関わりたくないですね」


 盛大にため息をつきつつ、手許のパピヨンメサージュに書かれた内容が、自分の目の錯覚ではあればという気持ちすら抱く。


「………参加するのは、ルルと、ユリウスに……何故、アルバロまで誘ってるんですか、あの人は」


 書かれている参加者の名前に、何故彼女以外は全員男なのかという苛立ちにも見た疑問を抱きつつ、エストは彼女への返事を書くために、パピヨンメサージュを作成し始めた。
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