ワンドオブフォーチュンF
□I had no idea about this side of my personality either until I met you that it.
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「………今日はね、女の子にとって特別な日なの」
「あん?」
「大好きな人に、好きっていう気持ちを込めてチョコを贈る日なの」
「……………」
沈黙が降り落ちて、数秒。
「―――な、なっ……!?」
意味を咀嚼して理解するに至ったからか、ラギの顔が一気に赤くなる。ルルはそんなラギの様子を見上げながら、自分が先ほどまで抱いていた感情を素直に吐露した。
「だから、ラギが私以外の女の子のチョコ持ってるのを見て、嫌な気持ちになったの。……怒ったりして、ごめんなさい」
「…………」