薄桜鬼
□御題 <職業クエスト 〜FF]−2のドレスフィア当てはめてみた♪〜 >
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「あ、じゃあさ、山崎君や一くんはどうだろ?」
「……斉藤はやっぱあれじゃねえか? 総司みたいに誰でも彼でも邪魔だったら消すんじゃなくて、敵を見極めて消してく感じだから、サムライとか」
「まんまじゃん」
「まあ、でも確かに俺らの中でもっとも武士らしいのあいつだしな。性格的にも、腕に関しても」
「………確かに。それには納得出来ます」
永倉の言葉に平助はひねりがないと言う平助だが、原田と山崎に関しては当たっていると異論は唱えない。
「なら、山崎君はアイテムシューターかな? 忍者ないし、アイテム合成して敵を攻撃とか、何かそれっぽいし?」
「あぁっ、分かる。……確かに山崎には似合うな。そこら中に武器(アイテム)隠し持ってる感じ」
「………俺は一体どんな印象持たれているんでしょうか…」
顔を引き攣らせる山崎だが、その傍で納得した様子もなく、黙考する左之助に、平助と新八は気付く。
「どうしたんだ?」
「いやさ、今までここにいる連中ばっかり考えてたから忘れていたが……いや、斉藤ので気付いたんだが、これが千鶴だったら一体何に合うんだろうと思ってな」
その言葉に、はっと目を見開く。それまで後方で騒いでいた沖田と土方も、その話題には加わりたかったのか戻ってきた。
「……やっぱ黒魔道師じゃあないか?魔女っ娘ルックなら可愛いと思うが」
真っ先に提案したのは、左之助だ。ゲームではメジャーな職業を当てはめるのはやはり王道中の王道だが。それに、魔法使いの姿をした千鶴は、きっと可愛いだろう。だがしかし。
「いやいや、歌姫って手もあるぞ。歌を歌って仲間を勇気付けたり、踊って相手の動きを封じたり」
「………それはそれでなんか理性聞かなくなりそうだからNGだな」
永倉の提案に、土方が難なく却下をくだす。その横から口出しするのは平助だ。
「調教師ってどうだろ? 動物と意思疎通し合う職業って、昔猫可愛がってたし、似合いそうじゃね?」
「………うーん、それはその動物を殺したくなっちゃうから止めといたほうがいいんじゃない?」
「…そう思うのはおそらくお前だけだと思うぞ?」
「………お祭り士はどうでしょう。彼女なら似合うと思いますが」
「………確かに、そこはいい路線かも知れねぇな」
段々と盛り上がっていく話は、止まることを知らない。だが、その後ろで。
「みなさん、どうかされましたか?」
ふいに響いた可愛らしい声に、一同は皆咳き込んだ。
「ち、ちちち、千鶴っ?!」
「? どうしたの? そんなに動揺して」
「な、なな、なんでもない」
首を傾げる千鶴に、隠しきれない焦りを必死に宥めて返答するが、その横から茶々が入る。
「さっきの話聴いてなかったの?こいつらは、ゲームでいうなら千鶴はどの職業か、って話してたんだよ。………候補として、黒魔道師、歌姫、調教師、お祭り士があがってたみたいだけど(千鶴なら、どれでも似合うと思うんだけどね)」
「そうなんだ? 一さんはどう思います?」
「………千鶴なら、白魔道師だろう。性格的にも、生まれ的にも」
「まぁ、それが一番妥当だろうね」
「そっか。 でも、私もそれがいいな。みんなが傷ついたら、癒せるもの」
千鶴が来たことにより、そこで話は終了したが。
新撰組一味にとって、「ゲームの職業の中で千鶴に一番似合うのは?」は永遠のテーマであるらしい。