S.Y.K
□幸多かれと夢に祈ぐ
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「では、これをあげますわ」
「え、えぇ……っ?」
押し付けられた髪飾りを反射的に受け取れば、満足したように二人は頷いて、早々に去っていく。
「……お師匠様」
口をずっと閉ざしていた玉龍に、視線を投げかければ。
「……明日、一緒に、何か買いに行こう」
銀閣たちに触発された玉龍が、玄奘になにか装飾品を送ろうと心に決めて、そう言ったのだと理解するのは、後日のこととなる。
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