S.Y.K

□幸多かれと夢に祈ぐ
7ページ/8ページ


「では、これをあげますわ」


「え、えぇ……っ?」


 押し付けられた髪飾りを反射的に受け取れば、満足したように二人は頷いて、早々に去っていく。


「……お師匠様」


 口をずっと閉ざしていた玉龍に、視線を投げかければ。


「……明日、一緒に、何か買いに行こう」


 銀閣たちに触発された玉龍が、玄奘になにか装飾品を送ろうと心に決めて、そう言ったのだと理解するのは、後日のこととなる。










あとがき
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ