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□07.X.Birthday(XS)
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それは、日付の変わる少し前。
「できたぜぇ」
独特の笑みを顔に貼り付け、スクアーロは言った。しかし、それにいつもの覇気は無く。むしろ疲労感が滲み出ている。
というのも、今のスクアーロは自慢の銀髪を束ねて頭上に団子を作り。任務から帰り、その足で此所に居る為、上着だけを脱ぎ、白いシャツの上からエプロンを着けると言った風変わりな格好をしているのだ。
此所とは、甘ったるい匂いの充満したルッスーリアのアジトと言う名のキッチンである。
今日は他でもないボスの誕生日。なのでルッスーリアに教わりながらマッハなスピードで作り上げた。
小さなケーキ。
まぁ、それは扨置き。
何故マッハなのか。それは先程までスクアーロ自身が任務に出ていたからだ。しかも不運な事に返り血を浴びたコートを羽織ったままではプレゼントは買いに行けないし、何より時間が無い。そして結果的にマッハなのである。こんな時ルッスーリアがオフだった事に酷く感謝している自分に少し笑える。