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□66.雨の日
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脱ぎ散らかした衣類を掻き集めて着込んだら、リビングを突っ切り玄関を出る



ドアを開ければ、やっぱり外は薄暗くて

ザーザーと雨音が五月蠅く響く



彼を起こさぬようにと静かにドアを閉め、ビニール傘を差す











ダラダラと時間を掛けて歩き、駅に着くと丁度タイミングよく電車がホームに入って来るところだった



慌てて切符を買い、改札を抜ける



車内に滑り込んだところで、後ろ手にドアが閉まり、側の壁に寄り掛かった



はぁ、と一つ溜め息を漏らして辺りを見渡す



今日は酷く疲れているらしい



何だか立っているのも辛い気がする



目に止まったのは優先席だったけれど、辺りに年寄りが居ない事を確認するとドカッと勢いよく腰掛けた






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