→リボーン←
□354.微々たる差
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・・・筈だった。
何事かと思い見やれば自分の手首を掴む別の腕。
男の割には細く白い。
かといって女にしては筋肉が引き締まっている。
そんな腕。
今一番会いたいと思っていた人の一部。
ゆっくりと後ろを振り返ると焦ったように手を放す。
そんな動作が愛しくて笑ったら恥ずかしいのか顔を真っ赤にしてそっぽを向く。
それがまた愛しい。
暫くしてどちらともなく手を握り夕闇に更けて行くアスファルトを歩いた。
「明日買ってくっから」
「何を?」
「チョコ?」
「なんで疑問系なのさ」
「なっ・・・んなの特に意味はねーよ」