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□バレンタインデー
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だが折角の行為を無駄にする訳にもいかず、店に戻って多き目な袋を貰い詰め込んだ。
結果、大きくて頑丈な紙袋が四つパンパンになった。
片手に二袋ずつ持っているので帰りの電車は苦痛以外の何者でもなかった。
吊り革に掴まるにも手が空かない。
しかし座るにしても足下には置ききれないし。
頭上はサラリーマンの荷物でいっぱいだ。
仕方なくドアの側に立って袋を足で跨いだ。
地元の駅に着くまで流れる景色を見ながら、こんなに沢山のチョコが自室の冷蔵庫に入り切るだろうかと呑気に考えごとをして時間を潰した。
fin?