腐女子×王子様
□これからの日常…
2ページ/2ページ
俺の名前は跡部景吾…
ある日突然の出来事だった…
俺はいつものルートではあるが久しぶりに一人で歩いて帰りたい気分だったので、車は呼ばなかった…。
自分でもどうして俺が一人で帰りたくなったのかもよくわかんない…
ただ、俺が知らないそいつは俺の事をよく知っていた…
「あれ…?跡部くん?」
夕日の日を映す瞳に俺は一瞬で魅了されてしまった…
女には興味など持った事もなく、ただただこの一年間はテニスに打ち込んで来たこともあって、そいつに同様させられた事を俺は反射的に隠した…
女には…
興味なんか持つものか…
心の中にいつもあったはずなのに…
いつの間にか打ち砕かれてしまっていた…
「お前は誰だ…?」
「…そんな警戒した目で私を見ないで…」
「誰なんだ…?」
「…やっぱ、そうだよね…」
「はあ…?」
意味がわからない、俺はこいつを知らないはずだ…
なのに、俺は知ってる…
コイツを…
自分が何言ってるのかも理解できないまま…
「淋しかった…
…ずっと…
景吾達に出会ってからはずっと楽しかった…
それなのに、私は約束を守れなかったから…
…だから、
私は貴方が居ない世界に閉じ込められた…
この世界に貴方は居ない…
愛している…
言葉を言いそびれていたことを思い出して…
涙が止まらなくて…
さよならさえも言えてないのに…
私には、残っている記憶も貴方には残っていない…
待ってて…」
その言葉を残して消えてしまった…
お前を抱きしめてやることさえも…
さよならさえも言えてないまま…
俺の世界は時間が止まった。