中央

□ガーネット
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ナミとは、ルフィの仲間だったか。

「なんで?」

エースはルフィの首筋にゆっくり近づきながら訊ねた。

ルフィはまだ、横を向いている。

「…誕生石には意味があって…。ガーネットは、一途な愛、夢の達成…。」

「にーちゃんは、愛されてるんだな。」

その言葉に、ルフィの羞恥は頂点に達し、何が何でもエースを自分の上から退かそうと試みた。

しかし、一瞬早く。

ルフィは首筋にエースの唇を感じた。

「………ぁ。」

そして、強く吸われた。

それは結構長い時間で、その間、エースは物凄い力でルフィの体を抱き締めていた。

「…エー…ス。」

チュッと音がして首筋から離れると、エースは笑いながらルフィを見つめた。

「お返しの紅…。」

「っ!!」

「悪りぃな、俺のはヤらしくって。」

「エースっ!」

手で首筋を隠しながら、ルフィはますます真っ赤になって。

エースは今度こそルフィの体から起き上がった。

「ひでーよ、エース!俺は真剣に…。」

「わかってるよ。」

殴りかかってきそうな勢いで起き上がるルフィに、エースは不意打ちのように短いキスをした。

「……エースぅ。」

されたルフィはへなへなと起き上がるのを、やめた。

「わざわざ、それを言いたくて渡したくて、来たんだよな。ルフィ。」

「……………うん。」

「ありがとな。」

エースは指輪の嵌った自分の脚の指を、愛おしそうに撫でた。

そして、独り言のように付け足した。


「夢の達成、か…。」

落ち着いたルフィは、起き上がってエースに抱き付いた。

「……本当は、エースと一緒にいたい。」
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