中央
□自慰的行為
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「ルフィ。」
「ルフィ。」
ああ、今日もあの時間がやってきた。
ルフィは、自分の名を呼ぶ二人を見て、ブルッと体を震えさせる。
一人はいつも煙草を口にくわえていて。
もう一人は腰に刀をぶら下げて。
「さぁ、今夜も楽しもうぜ。ルフィ。」
「途中で寝たら、タダじゃおかねーぞ。ルフィ。」
ゾロとサンジ、仲良くルフィの元に現れた。
毎夜毎夜繰り返される、二人からの卑猥なゲーム。
ルフィの身に何が起きているのか、ナミもウソップもわかっているのに、二人は見て見ぬ振りをして寝床に入ってしまっていた。
「あ…、ゾロ…サンジ。」
ルフィが逃げ腰なのをサンジが気がつき、素早く隣にやってきて、顔を近づけた。
「ルフィ、逃げるのはナシだぜ。」
その目つきとは裏腹な囁くような声に、ルフィは寒気を感じた。
すると、空いた隣にゾロもやってきて、ルフィの顎に触れ、自分のほうを向かせた。
「そうだぜ、ルフィ。今日も俺の四本目の刀でお前をいたぶってやる。」
「ゾロ…。」
四本目の刀…、それが自分を貫く痛みと快感を否応無しに思い出し、ルフィの身体は自覚なしに疼き出した。
「じゃあ、カードを切るぞ。」
サンジがズボンのポケットから取り出したのは、トランプの束。
表が真っ黒なトランプ。
ルフィにとっては、悪魔のカード。
そのカードの指令は絶対。
きっかけはほんの遊びだった。
単なる若い男子の溜まる性欲。
その解消のためのゲーム。