薄桜鬼長編

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蜂条柚葉。今日もいつもと変わらない一日を過ごしていた。

ありきたりな話だが、学校で友達と話し、部活を終え、趣味の薄桜鬼のゲームを心待ちにしながら帰路についた。


ただ、いつもと変わらぬ電信柱―…に矢印がついていた。

こういうのは気になる達であるからにして、それにそって歩いてみた。

なにが待っているんだろう――?

有りがちな好奇心を持ってたどり着いた先は、どこかの路地裏だった。

そして、最後の矢印の横にはなんの変哲もない小さな木箱。

少しがっかりしながらも、木箱に手をかけて開く。

その中に入っていたのは一枚の風呂敷。

取り出してひらりと扇ぐと、鳩がでてきた。

…ありえない。

箱の上蓋に、なにやら説明書きがあった。

《何でも風呂敷》
それは一度見たアニメ、漫画、小説などにでてくる道具が使えるという代物。
また、そのポケットオリジナルのスキルチェンジャーという道具は飲み込むだけで一生に一度見たアニメ、漫画、小説などででてきた技が使える。ただし自分のいる世界の技は使えない。

しかしこのスキルチェンジャーは風呂敷につき一つまでしかだせない。
故に主人公以外は使えない


また、風呂敷は主人公の腕に携帯化でき、主人公の手元から離れない。
───────────


私は信じられないと思いつつ、先程の鳩のせいで少し興奮していた。

だからかもしれない。

箱の下にあった注意書きに気づかなかったのだ。



―このポケットは異世界への入口の一つです。風呂敷を手にした時点でその人物は3時間以内にある世界へと飛ばされます。それではご健闘をお祈りいたします―


そして私は、程なくして気を失った。


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