★silver★
□銀色
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「高杉ー、何ボーっとしてんだよ?」
そういって銀時は俺の顔を覗き込んできた。
瞬間、目に入る、銀色---
「別に…考え事してただけだ。」
俺はそういって顔を背けてしまう。
いつもこうだ。そんなつもりはないのに、そっけない態度をとってしまう自分が高杉は嫌だった。
「高杉、会議中に考え事をする余裕など今の我々には無いのだぞ。」
ヅラが俺に言う。相変わらずクソ真面目な野郎だ。
「アア、わかってらァ。」
突如江戸にやってきた宇宙生物天人。
高杉らは天人を排除するために攘夷戦争に参加していた。今はその会議中である。
確かに近頃は天人の圧倒的な多さに次々と敗戦を喫していた。
だが高杉は会議などには耳を貸さず、どんよりと曇った空を見ていた。