復活dream
□今、芽吹く
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命は芽吹いても、また消えて逝く。
生と死を、繰り返し。
痛みも悲しみも、繰り返し。
「なら、無ければよくない?」
誰が書いたかわかんない詩に、ツッコミ。
県内の中学生の佳作文集に載ってたものだから、わかんなくて当然か。
「何言ってんだ、バカ女」
容赦なく吐き捨てる隼人。
バカなのはもともとだから、もう否定する気も起きない。
「無かったら、俺らここにいねーんだぞ」
「たしかにねぇ」
タバコを吹かしながらの言葉に、相槌。
でも、じゃぁなんのために生まれてきたのか。
どう思う?と聞けばさあな、って返事。
本当に考えてんのかこの人。
「でも、まぁさ」
「ん?」
手に温もり。
隣りにいて恥ずかしいくらい、隼人は真っ赤だ。
今、芽吹く
おまえがいりゃ、なんでもいーや
end